11月8日は皆既月食です。私は天文関係が好きなため、説明が少し趣味に走って長くなるかもしれませんが、ご容赦ください。
皆既月食自体はそれほど珍しいものではなく、2~3年に1回程度は見られます。前回は昨年5月26日でしたが、この辺りでは残念ながら曇りで見ることが出来ませんでした。次回は2025年9月8日です。なお、昨年11月19日には食分98%のほぼ皆既といっていい月食もありました。
今回は何が特別かと言うと、皆既月食中に惑星食(惑星が月に隠される現象)が起きるのです。月の惑星食自体もそれほど珍しいものではなく、今年日本で見られるものは2回です。しかし皆既月食中に惑星食が起きるのはとても珍しいことで、前回は1580年7月でしたので442年ぶりになります。そして次に起きるのは2344年7月ですので322年後になります。
ただちょっと残念なのは、今回隠される惑星は天王星で暗い6等星ですので、肉眼で見るのはまず無理でしょう。望遠鏡か双眼鏡があれば見ることができると思います。現時点での天気予報は「晴れ時々曇り」という微妙な状況ですが、晴れていましたらいつものデジカメで写真に撮れるかどうか頑張ってきます。
私の持っている天文シミュレーションソフトで調べてみましたら、今回の皆既月食は月が地球の影の中心近くを通るので、皆既の時間が長く19時17分~20時42分と1時間25分も続きます。そして天王星が月に隠されるのは、ここ西那須野ではちょうど皆既月食の終る20時42分で、月から出てくるのは21時27分です。ここより南にある宇都宮ではそれより少し早く20時41分に月に隠され、出てくるのは21時26分です。
隠される直前の月と天王星の位置関係は下のようになります。
このようなことに興味のある方は、国立天文台の暦計算室をご訪問ください。天文や暦に関することがたくさん載っています。
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